2000年5月21日一部修正


図書館司書

学校図書館司書教諭

博物館学芸員

宗教科教諭

日本心理学会認定心理士


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概論

 世の中には「単位を揃えるだけでとれる資格」が結構あります。

つまり、大掛かりな試験を受けなくても、いろいろな科目を履修すれば

とれる資格です。知られているのは、教員免許でしょう。これらの資格は、

わりと楽にとれるわけですから、単位取得や申請の費用さえ払えるなら、

とりやすい資格であるといえます。

 こうした資格の殆どは、とりやすいだけあって、「とれば必ず職がある」

といったことはありません。沢山の人が持っているからです。しかし、

たとえ国家資格でなく、一社団法人が認めるだけの資格であっても、

それをとることは、努力目標を達成した満足感や自信につながる、

ということはありえます。

 このような資格に関しては、自分の在籍先の大学の単位だけでは

取得が困難なものがあります。なぜかというと、必要な科目が

開講されていなかったり、履修単位数の上限を超えた履修が

禁止されていたり、複数の必要な科目が同じ時間に開講されていて

一方がとれなかったりするからです。

 そんな資格をとるために強い味方になるのが、他大学の公開講座や

通信講座です。ただし、ある大学の本科の学生が他大学の通信講座に

入学する場合、「正科生」として入学すると、「二重在籍の禁止」

という規則に違反するので、注意しなければなりません。

 以下は、他大学の通信講座・公開講座で、しかも二重在籍にならずに

資格取得をするために便利な情報を紹介しているウェブサイトです。

なお、これらは当然、各サイトを作っている人たちの意向により、

内容が変更されたり、サイト自体が閉鎖されたりすることがありえます。


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(1)日本心理学会認定心理士 

 必要なのは、1997年現在、心理学の科目38単位以上。

必修系が12単位以上、選択系24単位以上。

必要科目の詳細は、 日本心理学会 広島女子大のサイトを参照。


 この資格をとるには、放送大学の単位が使える。放送大学の学生で、

この資格をとった人のサイトはこちら

 放送大学では、一年在籍の「選科履修生」なら、実習を含む

「面接授業」も履修できる。従って、在籍大学の心理学の科目を全くとらなくても、

認定心理士資格はとれる。

 「院生である」旨申請用紙に書いても入学できた例があるので、

在籍大学との二重在籍にもならないらしい。


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(2)中学・高校1種教員免許「宗教科」 

 既に他教科の教員免許を持っていれば、必要な単位は、1998年現在43単位。

ただし法改正で、さらなる単位減少がありうる。


 上智大の公開講座を受講すれば、在籍大学で

中学の教員免許をとれば中学の、高校の免許をとれば高校の、

それぞれ「宗教科」の免許を取ることができる。

 夜間講座と夏期講座がある。基本的に社会人向けだが、在籍先大学で

教職課程をとっている人は、在学証明書を提出すれば、

「他教科の免許取得見込み」という資格で受講可能。


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(3)学校図書館司書教諭 

 1998年度には、教員免許に加えて、必要科目8単位分を揃えればとれた。

ただし今は、10単位分必要らしい。今後の動向も流動的。


 放送大学の夏期講座が便利。1998年度には、4科目について、

各科目2つずつ、2千字程度の課題を出した。

 3年生以上であり、64単位以上履修していれば受講可能。

ただし放送大のウェブサイトには詳しい解説が無い。

資料は、各地の放送大学「学習センター」等で配布している。

 なお、かつては司書資格と教員免許の両方を持っている人は、

申請するだけでとれたらしい。でも今はどうか知らない。

 各学校への司書教諭必置規定発効に伴い、注目資格になるかも。


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(4)図書館司書

 必要単位は、最低20単位。法的には、必修12科目18単位、選択2科目2単位。

ただし実際の司書課程では、もう少し多くの科目や単位が課せられることが多い。


 まず、便利なのが夏期講座。いろいろな大学で開講している。

日程や開催地は、 日本図書館協会で紹介してます。

例えば 聖徳大は、3学期制の大学と合うのではないかと思う。


  聖徳短大通信教育部 近畿大学通信教育部では、「科目等履修生」で資格を

とれるので、二重在籍にならない。学部3年以降なら、申込み可。

 近畿大でも、スクーリングは東京(を含むあちこち)でできる。

しかも、費用が安い。近畿大は、入学金と選考料、23単位分の授業料

を合わせて、67500円で済む。聖徳短大は、入学金と選考料で40000円と、

26単位分の受講料94000円かかる。(1999年度の場合)

 夏期講座や聖徳大・近畿大の通教部の場合、司書課程の単位の一部を

他大学でとってあれば、該当する科目の免除が得られる。従って、

放送大の「選科履修生」等として予め一部科目をとっておけば、後が楽になる。

聖徳大で全て取るよりは、安あがりかもしれない。


 上記のように 放送大では、司書教諭、認定心理士、司書、学芸員といった

各種資格の取得に関連する科目を開講している。

 しかも、他の司書や司書教諭関係の通信教育課程は(放送大の夏期司書教諭

課程も含めて)学部3年以上にならないと登録できないのに対して、放送大の

選科履修生や科目履修生なら、学部1・2年の間から、資格取得に

必要な単位をとりはじめることができる。

 司書と学芸員の両方の取得を目指すなら、2年のうちに両資格に

共通する科目を放送大でとっておき、3年から聖徳短大や近畿大の通教部の

司書課程、京都造形芸術大の通教部の学芸員課程を登録する、という方法も

とれるかもしれない。

 しかし、資格取得に関する情報は、 放送大のウェブサイトには皆無。

資格関連の資料は、直接請求するか、近くの「学習センター」等に行って

事務室で申し出て受け取るしかない。


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(5)博物館学芸員 

 1999年現在、法定の必要単位は、8科目12単位。

ただし実際の学芸員課程では、もっと多くの単位が課せられる。


 学芸員資格については、他大学在学中からの取得準備は、 現状では不可能。

どこかの大学の通信教育部で、科目等履修生制度による 学芸員資格取得の課程を

導入すれば可能になる。


なお現状では、他大学在学中に学芸員資格取得に必要な単位を

とることはできない。学芸員資格をとれる通信講座は、

佛教大通教部 玉川大通教部 のみで、どちらの大学で資格をとるのでも、

正科生履修をするしかないからである。つまり、二重在籍の制限が

適用されるから、他大学に在学しながらでは資格がとれないのだ。

しかも両大学とも、放送大はじめ他大学の単位は認められない。

つまり、予め必要な科目の一部を履修していても生かせないのである。


以下は、科目等履修生として学芸員資格をとれる課程が

どこかの大学で開設された場合の話。

そういう課程ができれば、学部在学中からの学芸員関連科目履修が

可能になるかもしれない。その場合、司書関係の科目等履修と合わせれば、

学芸員資格と司書資格の両方に関係する科目は、一方でとるだけでよいことに

なる可能性もある。


上記の放送大学では、学芸員資格取得に関係する科目を

開講してはいる。それらを予め取っておけば、将来 科目等履修生による学芸員課程が

開設された場合、科目の一部が免除されるかもしれない。


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1999年4月5日改訂

1999年11月5日一部修正(司書教諭の項)

1999年11月15日一部修正

1999年11月23日一部修正

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