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 東伊豆河津町で満開の河津桜を楽しんだ後、伊豆急河津駅から伊豆急の終点下田に向かいました。伊豆半島南端に近い下田は、昔から伊豆東海岸の温暖な保養地として有名で、文学作品にも多く登場しています。

今回は、私どもは、下田市の南東、黒潮に突き出すように伸びている須崎半島の民宿に宿泊することにしました。私どもはこれまで方々に旅行していますが、その経験から、おいしいものを食べるなら漁師が経営している海辺の民宿が一番だと思っています。

下田・須崎漁港

下田・黒船 須崎漁港

 下田駅を出ると、駅前の広場に大きな黒船のモデルが置かれてありました。
幕末の1853年、当時黒船と呼ばれたアメリカ海軍艦隊が三浦半島の浦賀沖に来航しました。その一年後、アメリカ艦隊はこの下田に来港し、やがて下田と北海道・函館がアメリカ合衆国に対して開港されました。

それを記念して、下田では毎年5月に「下田黒船祭」が開催されています。
 下田駅前からバスに乗り、20分ほどで須崎のバス停に着きました。亀屋という民宿に電話したところ、民宿の主人が車で迎えに来てくれました。宿に落ち着いてから、ぶらりと外に散策に出ました。

このあたりは小さな湾になっており、そこに漁港があります。湾内は、写真のように岩が入り組んだ地形になっており、なかなかの景観のように思われました。


恵比寿島

恵比寿島 須崎恵比寿島指向灯

 民宿は海に面した高台にあり、朝起きて窓を開けると須崎の湾内が一目で見渡すことができました。

漁港の南側に恵比寿島という小島があり、写真のように小さな橋で渡れるようになっていました。天気は落ち着いていたので、朝御飯を食べてから島に渡ることにしました。
 島の小高い場所には、恵比寿神社という古い神社と須崎恵比寿島指向灯という小さな灯台がありました。島の周りの海には漁船がたくさん見られましたが、この灯台はそのために役立っているのでしょう。

このあたりからは古代からの遺物が出土しており、市の文化財に指定されています。


エリカの咲く岬 若山牧水の歌碑

 島南端は外洋に面しており、荒天時には波が激しいそうです。そのなぎさ近くに、「エリカの咲く岬」と刻まれた石碑がありました。昭和38年に大ヒットした松山恵子さんの歌「エリカの咲く岬」を記念したものだそうです。

エリカは、西欧ではヒースと呼ばれるツツジ科の常緑低木で、冬から春先にかけて白、ピンクなどの花を元気に咲かせます。
 左記歌碑の近くに、若山牧水の歌碑がありました。
 友が守る灯台は
   あはれわだなかの
     蟹めく岩に白く立ち居り
牧水は、沼津市に住んで、伊豆の各地を旅行したそうです。

恵比寿島・千畳敷

 恵比寿島の南端は、千畳敷と呼ばれる岩畳が広がり、黒潮の海とせめぎあっています。目の前の太平洋はどこまでも広く、水平線には大きな船がいくつも行き交っているのが見えました。千畳敷を望む崖の上に立ち、海から吹き上げる潮の香のする強い風が身をかすめる音に耳を傾けました。

眼下の岩畳の間には、早くも岩海苔でしょうか瑞々しい緑の海草が萌えはじめ、早春の気配が感じられました。その千畳敷の突端で、竿掛けに釣竿をセットして海釣りをしている人が見えました。このあたりは、磯釣りの名所として釣り人の間で有名だということです。

千畳敷の釣り人

爪木崎・灯台

 須崎漁港の北約3kmのところに爪木崎灯台があり、須崎漁港からそこに至るコースが須崎遊歩道として整備されています。その遊歩道は、海岸、岩場、岩礁など景観が変化に富んでおり、南伊豆の代表的な観光コースの一つになっています。

私どもは須崎遊歩道を歩きたかったのですが、天候が朝から不安定だったので、歩くのはあきらめてバスで爪木崎灯台まで行きました。爪木崎灯台に着く少し手前に、須崎御用邸というのがありました。天皇家が、主に7月〜8月に訪れて滞在されているとのことです。

爪木崎灯台でバスを降りて、近くの断崖の上に歩いていって海を見渡すと、下の写真のように小島や岩礁が入り組んでいて素晴らしい景観でした。天気がよかったらさらに良かっただろうと、少々残念に思いました。

爪木崎

爪木崎灯台 天皇の歌碑

 爪木崎灯台は、高さ17.3mで、伊豆半島沖から相模湾に入る航路の安全のために1937年に設置されました。

灯台に登ると、晴れた日には伊豆半島沖の伊豆大島などがはっきりと見えるそうです。本日は雨もよいだったので、私どもは灯台に登るのをあきらめました。
 爪木崎に昭和天皇の歌碑がありました。
 岡こえて
   利島はるかに見ゆるかな
     波風もなき朝の海原
この辺は野水仙の大群落で有名で、私どもはちょうど盛りの花を見ることができました。

爪木崎の岩礁

 雨が小止みになったので、思い切って灯台の近くから降りて岬のなぎさに出ました。風は少しありますが、それほど寒くありませんでした。岸の岩をたどるようにして、辺りを見渡しながらしばらく歩きました。

岩礁の岩肌は赤みを帯びており、青い海と強い対比をなしております。晴れていたら、非常に印象的な景観になったことでしょう。海の色も、海中の岩や砂のためか、黒っぽいところ、白っぽいところなどがあり、変化に富んでいました。

早春の海の空気を満喫してから、また崖を上って灯台の近くの茶店に行き、熱い甘酒を飲んで下田行きのバスが出るまでゆっくりと休みました。

爪木崎の岩礁

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