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東急世田谷線

 東急世田谷線は、世田谷区の三軒茶屋と下高井戸を結んで運行されているスーパー大都市東京のローカル線です。その間の運行距離5.0Km、所要時間約16分というミニ電鉄ですが、都心から放射状に走る長距離私鉄京王線、小田急線、田園都市線をそれらと直角の方向で連結するという重要な働きをしています。

全線が専用軌道
全線が専用軌道

 東急世田谷線は、法律による区分では「路面電車」となっていますが、東京都内ではこの「路面電車」というのは他には都電荒川線があるだけです。

「路面電車」といっても、世田谷線は、昔の都電のように一般道路で自動車の波に揉まれながら運行されているわけではなく、左の写真に見られるように全線が専用軌道による複線になっています。

これにより、世田谷線は、交通混雑に影響されず常に安定した運行ができるのです。また、最高時速が高くなくても三軒茶屋、下高井戸間をわずか16分で走行します。

新型車量
新型車量

 1999年7月に低床型で冷暖房完備の新型車両(300系)が導入され、世田谷線のイメージが一新されました(それまでは天然冷暖房完備でした!)。

世田谷線は2両編成で運行されていますが、1999年までの旧型車両ではそれぞれの車両が独立していてそれらの間を行き来できなかったのです。

新型車両になってから車両間の出入りが可能になったので、世田谷線を長年利用している知人は「これはカルチャーショックだ」と語っていました(^_^)。

三軒茶屋駅
三軒茶屋駅

 東急田園都市線の三軒茶屋駅から、地下道を通って世田谷線の始発地三軒茶屋駅に向かいます。若者の街三軒茶屋では大規模な再開発が行われ、世田谷線の三軒茶屋駅も面目を一新して大変立派になりました。

世田谷線三軒茶屋駅前には広場があり、広場が少ない三軒茶屋かいわいでは貴重なイベントスペースとしても利用されています。

毎年10月の末にはこの街で「三茶 de 大道芸」という祭りが行われ、最近では15万人を超える観客が来場するとのことです。三軒茶屋駅前広場では、なにやらジプシー風の3、4人の一団が大道芸をしていました。

環状7号を横断
環状7号を横断

 三軒茶屋駅から出発してまもなく、世田谷線は世田谷区若林で東京の大動脈環状7号道路を横断します。環状7号道路の赤信号で自動車の大群をストップさせ、世田谷線の電車は悠々と進行します。

ただし、環状7号道路の信号が青のときは、世田谷線の電車のほうが信号待ちで停止します(^_^)。その間は、世田谷線の電車の運転手さんも、ご覧のように環7の手前で運転室の中で一息をつきます。
世田谷線は基本的に専用軌道を走るので、世田谷線の全路線の中で電車が道路を走るのはここだけです。


松蔭神社
松陰神社前

 世田谷線が環状7号道路を横断したところに、松陰神社前という駅があります。名前の通り、学問の神様として有名な松陰神社の最寄り駅です。

山口県萩出身の幕末の志士吉田松陰は、「安政の大獄」により安政6年に打ち首になりました。松蔭の遺体は弟子の高杉晋作、伊藤博文によってこの地に埋葬され、やがて松陰を祀る松陰神社が創建されました。

例年、松蔭の命日10月27日に「松蔭祭」が神社の秋例大祭をかねて行われ、さまざまなイベントが催されます(左の写真)。

上町駅・世田谷ボロ市

 始発駅三軒茶屋から5つ目の上町駅の近くには、通称ボロ市通りという通りがあります。世田谷の最大の年間行事ボロ市は、このボロ市通りを中心として開催されます。

この地では、江戸時代から近郷の農家の作業着の繕いやわらじの補強に利用するボロが安く売られる市が開かれていました。

現在では、食料品、衣料・装身具、おもちゃ、正月用品などの店が中心です。

ボロ市は、毎年12月、1月の2回、各2日づつ開催されます。世田谷線は、30万人/日の来訪者をボロ市へ懸命に輸送します。

世田谷線車庫
上町駅・世田谷線車庫

 上町駅は、世田谷線運行の中心で世田谷線の電車区が置かれており、世田谷線車両の車庫があります。

世田谷線の電車は10編成からなり、編成ごとに車両が異なる色に塗装されています。
また、カラフルな広告塗装を施された車両もあり、電車ファンの人気を呼んでいます。

遠方からも鉄道マニアが多数集まり、望遠レンズ付きのカメラで車庫の中に待機しているこれらの車両を盛んに撮影しています。

豪徳寺
宮の坂駅・豪徳寺

 上町駅の次にある宮の坂駅のすぐ近くに、由緒ある曹洞宗の禅寺豪徳寺があります。

寺の言い伝えでは、江戸時代の初めに世田谷郷の領主となった彦根藩主井伊直孝が、寺の和尚さんの愛猫が招くのを見て当寺で休息をとったためにその後起こった激しい雷雨をさけることができたとされます。
当寺には、その招き猫ちゃんを祀ったとされる招猫堂というお堂があります。

この近くは、豪徳寺をはじめ世田谷八幡宮、世田谷城址など世田谷区の中でも名所がたくさんあるところで、案内書を参照しながら散策するグループをよく見かけます。

なつかしの旧型車両
なつかしの旧型車両

 宮の坂駅の横には、かつて世田谷線で活躍した緑色の旧型車両が悠々と余生を送っています(左の写真)。

この車両は1950年ごろ製造された80形というもので、まず玉電で運行され、次に世田谷線で長年運行されたあと江ノ島電鉄に移ってまた大活躍したベテランだそうです。

江ノ電では600型と呼ばれたので、その車両番号が車両の側面に記されています。

この電車も、江ノ電を退役した後、やはり生まれ故郷の世田谷がなつかしくてここに帰ってきたのでしょう。

世田谷八幡宮
世田谷八幡宮

 宮の坂駅から豪徳寺と反対の方向に歩いてすぐのところに、世田谷八幡宮があります。世田谷線沿線では松蔭神社に次いで大きな神社で、土地の人たちには八幡様として敬われています。

武道の神様の神社とあって、この世田谷八幡宮の境内には立派な相撲土俵があります。例年秋の例大祭の際に、当神社の近くにある東京農大の相撲部の皆さんが奉納相撲を見せてくれます。

また境内に神楽舞台があり、やはり秋の例大祭の際に奉納神楽が上演されます。私は毎年これを見るのを楽しみにしています。

世田谷線山下駅

 宮の坂駅の次の世田谷線山下駅は、小田急線豪徳寺駅に隣接しており、小田急線に乗り換えるのに便利です。私も箱根方面に行くときは、ここで小田急線に乗り換えます。
招き猫で有名な豪徳寺は、ここから歩いて15分ほどです(世田谷線で豪徳寺に行くには宮の坂駅のほうが近く、そこから歩5分)。

終点下高井戸駅
終点下高井戸駅

 山下駅を過ぎると、世田谷線は赤堤など世田谷の広大な住宅地を走行します。
このあたりは面積が大きいのですが、ちょうど小田急線と京王帝都電鉄に挟まれた地域になっており、住民にとっては世田谷線はなくてはならない交通機関です。

景色を楽しんでいるうちに、世田谷線の終点下高井戸駅に着きました(右の写真)。ここで京王帝都電鉄に乗り換えられます。

三軒茶屋を出てからわずか16分の間に、世田谷線は3本の長距離私鉄をそれらと直角方向に連絡しました。世田谷線の存在価値の大きさがお分かりいただけたでしょう。

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