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 愛らしい猫が前足をあげて幸運を招いてくれるという招き猫。この招き猫については日本の各地にさまざまな伝説がありますが、それらの中で最も有名なのが東京世田谷区の豪徳寺の言い伝えでしょう。
私どもは7年ほど前に世田谷区に越してきましたが、その後まもなく豪徳寺の前の花屋で「招福猫児」を一箱買いました。その箱の中に、当寺の招き猫の縁起を記した紙が一枚入っていました。その内容の一部を下に引用します。

招き猫縁起

 鷹狩の帰りと覚しき武士五六騎、門前に馬乗り捨てゝ入り来り和尚に向い請えるよう
『我等今当寺の前を通行せんとするに、門前に猫一疋うずくまり居て我等を見て手をあげ頻りに招くさまのあまりに不審ければ訪ね入るなり。暫らく休息致させよ』
とありければ、和尚いそぎ奥へ招じ渋茶など差出しける内、天忽ち曇り夕立降り出し雷鳴り加りしが、和尚は心静かに三世因果の説法したりしかば、武士は大喜びいよいよ帰依の念発起しけむ。
やがて『我こそは江州彦根の城主井伊掃部頭直孝なり。猫に招き入れられ雨をしのぎ貴僧の法談に預ること是れ偏へに仏の因縁ならん。以来更に心安く頼み参らす』とて立帰られける。

豪徳寺の復興
豪徳寺の復興

 当時、世田谷郷は名門彦根井伊家の江戸領地だったそうです。

豪徳寺の和尚さんの愛猫に招かれたおかげで雷雨を避けることができた井伊の殿様は、その後当時荒れ寺であった当寺に寄進をして堂宇を復興させ、やがて当寺を井伊家の江戸菩提所に指定するに至りました。

豪徳寺の門から入って左手奥の方に、井伊家代々の墓所があります。
この井伊直孝公の子孫で桜田門外の変で暗殺された大老井伊直弼公も、当寺の墓所に眠っておられます。

  猫招く
      寺に雷雨を
          しのぎけり

招猫堂
招猫堂

 招き猫ルーツのこの猫の死後、和尚は猫の墓を建てて懇ろに葬いました。後世この猫の姿形をつくり、招福猫児(まねぎねこ)と称えて現在に至っています。

豪徳寺の正面左側に「招猫堂」と呼ばれる小さなお堂があります。この中には「招猫観音」が祀られており、「崇め祈れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁盛、心願成就す」というご利益があるそうです。

招き猫も各地でさまざまな姿をしていて、中には小判を持っていたり小判をくわえているものもありますが、豪徳寺は禅寺なので当寺の招き猫は至ってシンプルで素朴です。


祈願成就
祈願成就

 招き猫に願をかけ、それが幸いにも成就した場合、その招き猫の姿形を当寺の招猫堂の横にあるこの祠に返納すると、さらにご利益があるとされます。
当寺の招き猫はさすがに霊験あらたかと見えて、この祠にはいつも祈願成就の猫がたくさん返納されています。

また色鮮やかな千羽鶴も、この祠に絶えることなく納められています。江戸初期、井伊の殿様の時代から続く民間信仰の根強さを感じます。やはり、前足をあげて福を招いている猫の姿の愛らしさが、広くアッピールするのでしょう。


招猫堂の絵馬
招猫堂の絵馬

 招猫堂の横には願掛けの絵馬を納める場所があり、いつもたくさんの絵馬がかかっています。他人がかけた絵馬ですが、ちらちらと見るとなかなか面白いものがあります。

招き猫は吉運をもたらすということで、年末の宝くじでしょうか、1等があたりますようにと願った絵馬がありました。自分が買った宝くじのロト番号まで絵馬に書いて指定してありました(^_^)。
  くじ運を
      招いて欲しや
          暮れの猫

当代の招き猫ちゃん
当代の招き猫ちゃん

 豪徳寺の門の横に花屋があり、お墓参りの仏花や線香などを扱っています。
その花屋に生きている招き猫ちゃんが何匹かいて、境内各所に出張して参詣客にニャーゴと愛嬌を振りまいています。

とても可愛らしいのですが、この猫ちゃんたちがご先祖様の編み出した特技を継承しているかには若干の疑問があります。

本日は、花屋の前に立っているご先祖様の看板がみつめているのも気にせず、ご先祖様にお尻を向けて長々と伸びっきりで春眠をむさぼっていました(^_^)。
  当代は
    招くを忘れ
      猫春眠

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