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野川と次太夫堀公園

 世田谷区の西端、喜多見3丁目に区立次太夫堀公園があります。次太夫堀の名は、代官小泉次太夫が江戸幕府開設前後に開削した農業用水に由来するとのことです。

次太夫堀公園は、古い民家を3軒移築した民家園を中心に、水田、水路、広場などから構成されています。公園のすぐ横を野川という大きな川(下の写真)が流れており、まだ公園の内外に世田谷の田園情緒が残っています。

交通は、小田急線成城学園駅からバスに乗り次大夫掘公園前で下車が便利です。

野川と次太夫堀公園

農具と唐箕(とうみ)

 野川側から公園に入ったところに、昔の農作業小屋を復元した建物があり、ざる、かご、鍬、ひしゃくなど当時の農機具、農具などが展示されていました(下の写真左)。

また、唐箕(とうみ)という昔の農機具もありました(下の写真右)。唐箕は、穀物を脱穀し、さらに脱穀された穀物ともみがらなどを手廻しの風車の風で選別する農機具です。写真上部にあるじょうご状の部分から穀物を少量ずつ投下し、そこに風車をハンドルで回転させて風を吹き付ける仕掛けになっています。

農作業小屋 唐箕(とうみ)

わらぶき農家
わらぶき農家

 この農家は、江戸時代後期から世田谷区喜多見にあった民家を移築したもので、養蚕を行うのに適した構造になっています。

屋根の頂部に、囲炉裏の煙を逃がすための高窓が付いています。その煙で建物内部の部材やわらぶき屋根の裏側が燻蒸されるので、虫がつかず、長持ちするのだそうです。

座敷に上がり、この地域に産するお茶をいただくこともできます。井戸水を囲炉裏の鉄瓶で沸かして淹れたお茶は、格別の味です。

夏はこの座敷はとても涼しく、つい長時間休んでしまいます。

母屋の土間のかまどは、実際にまきを燃やして使用することができるものです(下の写真)。年末には、このかまどでもち米をふかして餅つきをしているとのことです。

私は千葉県の九十九里地方に生まれましたが、子供のころ、このかまどによく似たかまどを家で毎日の炊事に使用していたのを覚えています。

農家の土間

名主屋敷

 民家園の中には、屋敷門を持ち、回りに塀をめぐらした立派な建物があります。これは、喜多見にあった江戸時代の名主の屋敷を移築したものだそうです。
門から入るとすぐ、名主屋敷らしくしっかりとした造りの土蔵が見えました(下の写真右)。土蔵の中には、当時の生活に実際に使用された各種の民具がたくさん展示されています。

名主屋敷の門 名主屋敷の土蔵

門から広場を隔てて、大きな母屋がありました(下の写真)。玄関には式台がついており、さきほどのわらぶき農家とは格の違いを感じさせます。

この建物のいくつかの部屋には、機織機(はたおりき)が置いてありました。また、建物の屋根には囲炉裏からの煙を屋根裏に通す煙り出しの小屋根がついており、その時代には養蚕が行われていたのがわかります。

名主屋敷

下の写真は、この建物の中にあった機織機です。これらは綿糸から布を織るのに使うもので、そのための綿糸はこの地の畠で栽培した綿花からつむいだとのことです。その糸をつむぐ様子も、この建物の中に展示されていました。

機織機 機織機

酒屋さん

 この建物は、やはりこの地にあった旧城田家の主屋だそうで、道路に面したほうに「さかや」の看板が出ています(下の写真左)。
昔の田舎には、このような半農半商の家がよくありました。私の生まれ故郷では実家の近くに土地の人に「油屋」と呼ばれた家がありましたが、これは昔その家が油屋を兼営していた名残だったのでしょう。

この建物の土間には酒の甕(かめ)や大徳利などがたくさん並べられており、上がり框には帳場らしいものも置かれています。

酒屋さん 酒屋さん

 家の中には、酒樽、徳利、升などの商売道具が置かれてありました(下の写真左)。写真の左端は酒樽から酒をくみ出して徳利などに分ける道具のようで、たしか私も子供のころ町の酒屋で見たことがありました。

家の奥のほうには、当時の生活道具がたくさん展示されていました。下の写真右で、床の間には行灯(あんどん)が置かれてあり、その前には小さな書机がありました。

酒の樽と徳利 あんどん

半鐘やぐらと藍屋

 名主屋敷の周辺には、納屋、消防小屋、火災発生を通報するための半鐘やぐらなど、当時の生活を今に伝えるさまざまな建物、設備があります。

下の写真左は半鐘やぐらで、はしごのついたやぐらに半鐘が吊るしてあり、その土地の防火担当者がやぐらから火災を確認するとその半鐘をジャンジャンと突き鳴らします。
昔は、どの町にもこのような半鐘やぐらが設置されていたのです。

下の写真左は、前記のようにして織られた織物を染めるための藍甕(あいがめ)です。
私の故郷にも、このように織物を藍染する「藍屋」という商売がありました。その家の土間にはこの写真と同じようにたくさんの大きな藍甕が半分土間に埋められた状態で設置されていたのを、子供のころ見たことがあります。

半鐘やぐら 藍甕(あいがめ)

昔の生活を体験

 次太夫堀公園では、民家など昔の世田谷の生活環境を保存・展示するだけでなく、昔の生活暦に従って当時の生活、風俗の一部を実際に体験できるようになっています。
1月の繭玉飾りから始まり、2月の節分、3月のひな祭り、4月の鯉幟、7月には七夕、・・といった行事が一年中行われます。

下の写真左はわらじ作りの体験教室で、この土地のベテランの指導のもと、公園内のたんぼからのわらを使ってわらじを編み上げます。体験教室は、毎回参加希望者が多数で抽選になるそうです。

もちろん公園内の広場や水路でも、子供さんたちがのびのびと遊ぶことができます。
下の写真右のボクも、ママからもらったお肉の切れ端を糸にくくりつけて、水路でザリガニ釣りにチャレンジです(^_^)。

わらじ作りの体験教室 ザリガニ釣り

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