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増上寺三門
増上寺三門

  弘法大師空海の弟子・宗叡が光明寺という真言宗のお寺を建立しましたが、その後、室町時代に入ってから浄土宗に改宗しました。それが、増上寺の始まりだそうです。

東京都港区の芝公園に隣接しており、アクセスはJR山手線浜松町駅から徒歩10分ほどです。

浜松町駅から増上寺の方向に歩くと、まもなく増上寺の総門にあたる大門に着きます。それを抜けていくと、突き当りに巨大な増上寺三門がそびえていました。ご覧のように朱漆で塗られた豪華な建物です。

増上寺大殿
増上寺大殿

 三門とは、むさぼり、いかり、おろかさの三つの煩悩を解脱する門を意味するそうです。

江戸時代に入ると、本寺は徳川家康の帰依を受け、以後徳川家の菩提寺として隆盛しました。また関東における浄土宗布教の中心となり、現在に至っております。

大殿は、第二次大戦で焼失した大本堂を昭和49年に復興したもので、ご本尊の阿弥陀如来、高祖善導大師、宗祖法然上人の御像が祀られています。
1958年に芝公園に建設された東京タワーが、大殿の後方にそびえて見えています。

親鸞聖人像
法然聖人像

 浄土宗の開祖法然聖人の幼少像が、大殿正面の左側に置かれてあります。ご覧のように、かわいらしい掌をあわせてお祈りをしている像です。

法然は、平安末期の1133年に現在の岡山県で生まれました。比叡山で修行をした後、43歳のときに比叡山を降りて念仏の教えを弘め始めました。これが浄土宗の立教開宗の年とされます。

法然の弟子親鸞は、法然に協力して念仏布教に努め、後に法然の教えを整備・発展させて浄土真宗を開jきました。

安国殿の香炉
安国殿

 大殿の右側にある時代のついた建物が安国殿です。安国殿は、黒本尊とよばれる由緒ある阿弥陀如来像を安置しています。黒本尊は秘仏ですが、年三回、十五日に御開帳がおこなわれそうです。

その他に、インドよりもたらされた仏舎利、皇女和宮像、聖徳太子像をも祀っています。

このお堂の前には香炉があり、参拝者はまずこの香炉の煙を体に受けてから、お堂に向かいます。入口には高いところに大きな鉦がかかっており、その前に垂れている太い綱をゆり動かして鉦を打ち鳴らします。

徳川家霊廟
徳川家霊廟

 安国殿の裏には、徳川家の霊廟があります。この建物も第二次大戦中に焼失しましたが、後に元とはやや異なる様式で再建されました。
「鋳抜門」とよばれる黒い鉄でできた門には、葵の紋章が付いています。

この霊廟には、二代秀忠、六代家宣、七代家継、九代家重、十二代家慶、十四代家茂の六人の将軍と、それぞれの家族など係累が葬られています。
公武合体策により朝廷から十四代将軍家茂の正室として降嫁した悲劇の皇女和宮も、この霊廟に眠っています。

四菩薩像
四菩薩像

 徳川家霊廟の前に、赤い前垂れをかけた四体の石像がありました。右から普賢菩薩、地蔵菩薩、虚空蔵菩薩、文殊菩薩の四菩薩像です。鎌倉時代の1285年に作られた大変由緒のある仏像とのことです。

菩薩とは、修行中の仏のことです。上記の四菩薩は、お釈迦様の四つの知恵をあらわす仏様で、かけている赤い前垂れは魔よけのためだそうです。
   初詣で
       前垂れ赤き
           四菩薩

納骨堂
大納骨堂

 徳川家霊廟の向かって左側に檀徒のための墓所がありますが、そのさらに左側の丘の上に左の写真の大納骨堂があります。
大きな水煙をもつインド風のエクゾティックな建物です。

大納骨堂には、高村光雲作の地蔵尊像が御本尊として納められています。昭和8年に建造されましたが、幸いにも戦災を免れることができました。

お堂の周辺には桜の木がたくさん植えられており、春のシーズンにはさぞかし見事な景観となるでしょう。


水子地蔵像
水子地蔵像

 安国殿の右側に、赤い帽子やよだれかけをつけた石地蔵がずらりと並んでいます。陽の目をみることなしに葬られた水子の霊を供養するための千体地蔵です。

千体地蔵の横には絵馬を置く小さな祠があり、ここにきた女性たちの思いをしるした絵馬がたくさんかけられているそうです。
インターネットで調べていて、次の印象的な俳句を見つけました。
  秋日傘
      水子仏に
          長居せる  松本恒子

聖ハサミ観音像
聖観世音菩薩

 また大殿の前に戻り、三門に向かって歩くと、右手西側に10メートルもあろうかという巨大な石仏像が見えます。
当寺からさほど遠くない場所にあったホテルニュージャパンで火災が発生し、多数の人命が失われたのを悼んで建立された「聖観世音菩薩」です。

この近くに、「聖鋏観音像」というお像もあります。美容家の山野愛子さんの提唱で、ハサミを供養するために建立したものです。

毎年8月3日の「鋏の日」には、この観音像の前で鋏供養が行われるそうです。

大梵鐘
大梵鐘

 参道から見て「聖観世音菩薩」の反対の東側には、鐘楼堂があります。ここに収められている大梵鐘は、江戸時代の1673年に鋳造されたもので、東日本で最大級といわれます。

大梵鐘の高さは3メートルもあるということですが、近くに寄るとその大きさに驚きます。その鐘の音は江戸三大名鐘の一つに数えられ、朝夕六度ずつ江戸の町の隅々まで響きわたったとのことです。

除夜の鐘は、一般の方々も参加して4人1組で百八つの鐘を厳かにつき鳴らすそうです。

寺内大吉さん

 さて、今回増上寺のことを調べているうちに、当代の増上寺法主は成田有恒という僧侶であるのを知りました。この方は、実は寺内大吉というペンネームを持つ作家でもあり、直木賞を受賞されています。

年配の読者の皆様は記憶にあると思いますが、寺内大吉さんは作家にとどまらずプロ野球などスポーツ評論家、競輪評論家としても高名で、当時は「競輪和尚」とよばれ、なかなかのな×ぐさぶりで評判でした。
その方が本業の僧侶としても大きな業績をあげてこの大寺の法主になられたとは、実にたいしたもので、感嘆するほかありません。

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