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 1300年前にモハメットによって創始されたイスラム教は、現在全世界の20%の人々に信仰されています。イスラム教徒が一緒に礼拝することのできる公共的寺院を、モスクといいます。

その地域でもっとも格式の高いモスクを、金曜モスク(ジャーミー)と呼びます。毎週金曜日の正午の礼拝には、その地域のイスラム教徒は金曜モスクにあつまり、導師のもとで集団礼拝を行ないます。

私は、かねてより本格的なモスクを見学したいと思っていましたが、自宅の近くに日本最大のモスクがあるのを最近知りました。小田急線代々木上原の近くにあるイスラム寺院「東京ジャーミー」は、トルコ共和国の援助のもとに建立された日本最大のモスクで、東京モスクとも呼ばれます。

東京モスク
東京モスク

 代々木上原駅から歩きだしてまもなく、坂の上の小高くなったところにモスクの尖塔が春の青空を切り裂くように立っているのが見えてきました。
  弥生空
      モスクの尖塔
          きらめけり
東京ジャーミーは、ロシアに在住していたトルコ人がロシア革命の際に日本に移住してきて設立したということです。
モスクの入口には、トルコ共和国と日本の国旗が並んで翻っていました。

東京モスクのドーム
 モスクは7世紀以来の伝統があり、その建築形式も時代につれ大きく変遷してきました。専門知識のない私どもは、大規模なモスクというと、まず白亜の大ドーム、そして天に向かってそそり立つ尖塔を思い浮かべます。これは、よく写真やテレビで見るトルコ・イスタンブールの「ブルーモスク」の影響かもしれません。

東京モスクにも高さが27メートルにも及ぶドームがあります。モスクの正面に登って見上げると、下の写真のようにドームがいくつも重なっていてそれらが空からのしかかるように感じられます。それら多くのドームにも、またドームを支えるアーチや列柱にも、イスラム独特の幾何学的装飾が施されていました。

東京モスク

モスク入口
モスク入口

 巨大なドームの下がモスクの礼拝所になっています。大ドームの丸屋根は、宇宙を象徴するとのことです。の礼拝所の入口は、ご覧のようなエグゾティックなアーチで、アラビアンナイトの世界を思わせます。

モスクは、ドームも白、尖塔も白、入口の壁も白と、大部分が白い素材で造られています。最近目だって強くなった春の日差しを受けて、まばゆいばかりに輝いていました。

入口のマットには靴を脱ぐようにと指示があったので、それに従い、靴を手に持って礼拝所に入ります。礼拝所の中には、靴を置く場所があります。

礼拝所の内部
礼拝所の内部

 礼拝所のドアを開けて中に入ると、導師の助手でしょうか、若い男性が近寄ってきました。信者ではないむねを告げると、見学の規則を説明してくれました。

基本的にすべてオープンに見学できるが、お昼の祈祷の間(12時半から約30分間)は写真の撮影は禁止とのことでした。

礼拝所は直径11m、高さ27mの大ドーム(尖塔の高さは41m)で、ドームの天井には巨大なシャンデリアが下がっています。礼拝所の壁も白が基調のため、礼拝所の中は仏教寺院やカトリックの聖堂のように暗くはありません。

礼拝所の内部
ステンドグラス

 礼拝所の床には、一面に緑色のじゅうたんが敷き詰められていました。

ドームの高いところにある窓には、ステンドグラスが付いていて、春の日差しに輝いていました。礼拝所の中がかなり明るいこともあり、ここのステンドグラスは、カトリック教会のステンドグラスのような重々しくドラマチックな色調ではなく、青空のように軽快でさわやかなトーンでした。
   春日射す
       スレンドグラス
       空の色

イスラム教の開祖はモハメットですが、モハメット個人が信仰の対象になっているわけではありません。モハメットに対するアラーの神の啓示を文章にした「コーラン」のみが、イスラム教にとって絶対の聖典です。モスクの中には、モハメット個人の像や絵姿はまったく見られません。

やがて、お昼の祈祷の時間が近づき、導師によるコーランの朗詠がはじまりました。どこかカトリックのグレゴリオ聖歌に通ずる、荘厳な朗詠でした。

イスラム教では、毎日5回、決まった時刻に現在のサウジアラビア西部にある聖地メッカのカーバ神殿の方向に向かって礼拝を行います。

拝壇
キブラ・拝壇

 その聖地を指す方向をキブラといいます。

モスク礼拝所のキブラに向かう壁には、へこみ(ミフラーブという)が造られてあり、礼拝にきた信者は、導師とともにこの前で額をじゅうたんにつけて深い祈りをささげます。

このミフラーブがイスラム教寺院の拝壇ということになりますが、ご覧のように、カトリック教会や仏教寺院の拝壇に比較すると実にシンプルです。

一切の偶像を排し、各信者個人のアラーの神への直接信仰を宗とするイスラム教らしい拝壇です。

髪を隠して
髪を隠して

 女性がモスクで礼拝を行なうことが認められていない国もあるということです。
東京モスクの礼拝所では、もちろん性別に関係なく礼拝できますが、女性は髪をベールかスカーフで隠すように求められます(スカーフを持っていない場合は、礼拝所で貸してくれます)。
  モスク冷え
      スカーフ髪に
          かけ直す
礼拝終了後、私どももキブラに向って深く礼をして、東京ジャーミーを後にしました。

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