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 2006年4月に、久々に古都京都を訪れました。今回は、春遅い京都もようやく桜開花となった時期なので、方々の寺社仏閣を中心に歩くことにしました。

本願寺入口
本願寺入口

 初日は、時間の制約があるので、JR京都駅の近くの名刹を訪ねました。となると、まずは駅のすぐ近くにある浄土真宗の本山西本願寺・東本願寺ということになります。

駅前にある市バスのターミナルで市バスの一日券を買い、最初に駅の北西にある西本願寺に向かいました。
市バスの西本願寺バス停で降りたところ、目の前にある阿弥陀堂門のとてつもない大きさにまず驚きました。

宗祖親鸞聖人以来、浄土真宗は親鸞の子孫に継承されましたが、14世紀に本願寺が創建され教団の中心になりました。

本願寺阿弥陀堂
本願寺阿弥陀堂

 1591年に豊臣秀吉が京都七条堀川に寺地を寄進したので、本願寺はその地に移建され、現在に至っています。

本堂にあたる阿弥陀堂は、東西37m、南北42m、高さ24mの巨大な木造建築(左の写真)で、中央に阿弥陀如来の木像、聖徳太子の影像などが置かれています。
阿弥陀堂の見学は自由なので、私も堂に入って喜捨をした後、堂内に座して祭壇で行われている荘重な祈祷を拝見しました。

親鸞は、師法然とともに浄土教の大衆布教に努めましたが、35才の時流罪となり越後に流されました。

阿弥陀堂内部
阿弥陀堂の内部

 その後、浄土真宗中興の祖とされる蓮如などの活動により、本願寺教団は単なる宗教団体を超えた一大社会勢力を形成するに至りました。

西本願寺の境内には、阿弥陀堂のほかに御影堂というお堂があります。こちらは阿弥陀堂を上回る巨大な建築物で、親鸞聖人の真影などを収めています。しかし、現在は10年に及ぶ大修復の最中で大きな工事建屋に覆われていて見ることはできません。

御影堂門
御影堂門

 西本願寺は、平成6年に古都京都を代表する文化財としてユネスコの世界遺産に登録されました。境内には桃山以来の多くの建造物や庭園がありますが、現在はほとんどが非公開になっていて拝観できません。

左の写真は、修復中の御影堂のそばにある御影堂門です。こちらも見上げるばかりの巨大な建築物で、近くではとても写真が撮れず、前の道路をわたって道路の向こう側から撮影しました。
境内はすべて高い塀で厳重に囲われており、ところどころにこのような大きな門が設けられています。

西本願寺と東本願寺

 戦国時代の末期、強大な勢力になった本願寺教団と天下統一を目指す織田信長との間で、石山戦争と呼ばれる苛烈な戦いが繰り広げられました。
その際に、本願寺教団に内部分裂が起こり、やがて徳川家康の天下統一後顕如の長男教如が率いる一派が家康より京都本願寺の東の寺地を寄進されて独立しました。これが、浄土真宗東本願寺の始まりです。

徳川家康は、織田信長が本願寺教団との間で何十年にもわたって死闘を重ねたのを見ており、強大な本願寺教団勢力を分断することで自らの政権の安泰を計ったとされます。

西本願寺派の方が門徒数が多いため、単に本願寺というと普通は西本願寺を意味するそうです。西本願寺の阿弥陀堂門を出て、京都の古い家並みが続く中を西本願寺の東にある東本願寺の方向に歩いて行きました。

東本願寺
東本願寺

 20分ほどすると、烏丸通りに面して巨大な東本願寺御影堂門が見えてきました。東本願寺御影堂門は、西本願寺の阿弥陀堂門をさらに上回る壮大な建築物です。

門のすぐ中にある御影堂は、浄土真宗の教えを開いた宗祖親鸞聖人の御真影が安置しています。現在の建物はすべて明治期になってから再建されたもので、正面の長さ76m、側面の長さ58m、高さ38mにも及ぶ世界最大の木造建築です。

残念ながら、東本願寺の御影堂も100年に一度の全面修復中で、大きな工事建屋に覆われていました。

花祭り
灌仏会

 東本願寺の前の道路から御影堂門を入ると、小さな金銅仏とひしゃくを置いた水盤の祭壇がありました。

4月8日は、お釈迦様の誕生日仏生会です。お釈迦様は生まれてすぐに7歩あゆみ、両手で天と地を指したとされることから、その姿の金銅仏を祀ります。

その釈迦立像を水盤におき、像の頭から「甘茶」をかけていわうことから、「潅仏会(かんぶつえ)」とも呼ばれます。
お釈迦様の誕生の際、竜王が産湯として甘露の雨を降らせたという伝説にちなむものだそうです。

遠くからきた方でしょうか、デイパックをしょった老婦人が、この祭壇で熱心にお祈りをした後、ひしゃくでお釈迦様の像の頭から甘茶をかけていらっしゃいました。
   灌仏や
       皺(しわ)手あはする
           数珠の音  松尾芭蕉
灌仏会は、浄土宗・浄土真宗系のお寺では「花祭り」とも呼ばれるそうです。

東本願寺阿弥陀堂
東本願寺阿弥陀堂

 阿弥陀堂には、御本尊阿弥陀如来と宗祖親鸞聖人が崇拝した聖徳太子、親鸞聖人の師法然聖人の御影などが収められています。これまた、正面の長さ52m、側面の長さ47mという巨大な仏教建築です。

この阿弥陀堂も見学は自由なので、私どもも内部に入って儀式を拝見しました。
ちょうど、帰敬式という儀式が行われていましたが、これはおかみそりとも呼ばれ、浄土真宗門徒として新たな人生を歩むのを誓う儀式だそうです。

広い境内には次々と信者の皆様が集まり、熱気が私どもにも伝わってくるようでした。

東本願寺阿弥陀堂
阿弥陀堂と三分桜

 阿弥陀堂の前にある古い鐘楼のあたりには桜の木がたくさん植えられています。
私どもが訪れた4月のはじめ、京都市内もようやくソメイヨシノが咲き始め、境内の桜も二分、三分咲きとなりました。

その桜の下に行き、低く垂れた枝の花ごしに壮大な阿弥陀堂を仰ぎ見ました。東本願寺は、真宗本廟というのが正式の寺称だそうです。
  花ごしに
      阿弥陀の廟(びょう)を
          仰ぎ見ぬ

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