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中川一政美術館の前
中川一政美術館

 例年に増して寒さ厳しい2月のはじめ、ふと温暖の地神奈川県真鶴にある中川一政美術館を思い出しました。
この美術館には十数年前に行ったことがあり、中川画伯の豊かな色彩の世界に深く感激しました。

今回は、真鶴・三ツ石海岸で早春の海を楽しんだあと、岬の尾根筋に拡がる森の中の道をのんびりと15分ほど歩いて中川一政美術館に向かいました。
尾根筋の遊歩道を覆う大木の間から、はるか下の海面で波が岩に白く砕けるのが見えました。

中川一政美術館入口
美術館入口

 真鶴町立中川一政美術館は、中川一政画伯より絵画、書など多数の作品の寄贈を受け、平成元年3月に開館しました。

中川画伯は、1893年生とのことで、作家吉川英治さんとほぼ同年です。
美術学校などに行ったことはなく、21歳のとき独学で描いた絵が岸田劉生に認められたことで、画家の道を歩み始めました。

終戦後この真鶴町にアトリエを構え、以降真鶴、箱根や桜島などの風景画を多数制作しました。また、生涯にわたり大変花を愛し、バラ、ひまわり、椿など色彩豊かな花の絵画も多数制作されました。

福浦突堤
日本一広いアトリエ

 中川画伯は、お気に入りの真鶴・箱根の景観を「日本一広いアトリエ」とたたえ、精力的に方々に出かけて写生しました。

左の写真は、真鶴漁港を描いた 《福浦突堤》 です。ここも画伯のお気に入りの場所の一つで、やはりこの漁港を描いた作品が東宮御所に献上されたそうです。

また、特異な山容をもつ箱根駒ケ岳の景観も愛し、駒ケ岳の作品を多数制作しています。

花の絵画

 美術館には風景画も多数展示されていますが、花の絵画が多いのが目につきました。やはり私どもには、中川さんは「花の画家」というイメージが強いように思われます。この温暖の地に住んでいたので、さまざまな花に親しみ、それらを大いに愛されたのでしょう。

世間で中川さんが制作する花の絵画の評判がきわめて高く注文が多かったので、結果として花の絵画がたくさん制作されたという事情もあるようです。
中川さんが画材として取り上げた花の種類はさまざまですが、バラ、ユリ、ひまわりなどが特に多いようです。

ゆり ばら

ゆり ひまわり

色彩画家中川一政

 これらの花の絵画では、花はもちろんのこと、花を生ける花瓶も美術的に優れたものを吟味して使用されたとのことです。花だけではなく、それらの花瓶も非常に念入りに描いているのが私どもにもわかります。

日本には優れた洋画家がたくさんいますが、「色彩画家」というタイプの画家は比較的少ないように思われます。中川一政さんは、数少ない日本の「色彩画家」の代表格といえましょう。この美術館の中を歩き、中川さんのさまざまな作品を拝見すると、このような色彩画家が日本にもいてくれたと心から感謝したくなります。

復元されたアトリエ

 中川一政美術館の公園の中に、美術館の管理棟があります。その中に中川さんのアトリエが復元され、一般に公開されています(下の写真、年中無休)。美術館で中川絵画を鑑賞されたのち、こちらもぜひご覧ください。

中川さんは、90歳に近いころまで、重いイーゼルをかついで真鶴や箱根の景色を写生するために出かけられたということです。そのエネルギーがあったからこそ、あれだけの業績を残されたのでしょう。

復元されたアトリエ

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