展覧会案内・Exhibition Information

特別企画展
平松賢太郎展
2000年7/6(thu.)〜7/15(sat.)
11:00am〜19:00pm(最終日16:00pmまで)
会期中無休作家紹介あり

大作から小品までタブロー・版画を15点。人物を中心にした作品や、マジックミラーを使った実験的な作品は今回が初めてで、3メートル以上もの大作2点が圧巻であろう。現代の若者を見つめる作者の、ややシニカルで乾いた視線は、都会の風景までも過ぎゆく時の一過性の姿にしかすぎないとでもいうかのようだ。

「歩く脚」
芸術家は時代の証言者である。いつの世代にも、行き過ぎた文明の勇み足に警鐘を鳴らし、善意に満ちた批評精神をもって、時代を切っていくのは、詩人であり、文学者であり、映像作家であり、そして美術家であった。 平松賢太郎は、1995年頃から美術界に頭角を現わし、主に公募展等を通して、肥大化する現代社会の非人間性 と異様なエネルギーを見せる若者文化に焦点を合わせ、鋭い眼差しで文明批評を行ってきた作家である。今回発表される作品のテーマとして取り上げられたのは、街を濶歩する女子高生たちのルーズソックスをはいた脚である。彼女たちは決して単独で街を歩かない。しばしば傍若無人とも言うべきその行動は、無秩序化した今日の都市風景を象徴するようにも見える。コミカルに、そして無目的に歩く脚を主役とした一連の絵画は、知性が欠如したまま、付和雷同的にどこへ行くとも知れぬこの東洋民族の未来を暗示しているようにも見えてくるのである。
金澤 毅 (美術評論家) 

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