「固定資産」

<Organs&Beacons of Fixed Asset Acounting>



Organs

固定資産
<2種類の測定属性>
現金化することを本来の目的としていない資産(=有形固定資産、無形固定資産と投資その他の資産のほとんど)と、一年基準に基づき決算日の翌日から起算して1年を超えて現金化される資産(=投資その他の資産の一部)など
非現金化
資産
((売却し現金化することは可能であるが))売却((現金化))することを本来の目的としていない有形固定資産、無形固定資産、特殊金銭債権、関係会社資産、投資資産などと、そもそも売却が不可能な未収収益・前払費用などの経過勘定項目のうち長期のもの
有形
固定資産
具体的な形態をもっている非貨幣性の固定資産
取得原価
の決定
原則として支払対価主義による

<自家建設の場合>
建設に要した借入資本の利子で「稼働前」の期間に属するものは、取得原価に算入することができる

<交換の場合>
自己所有の有価証券と固定資産を交換した場合は、当該有価証券の時価または適正な簿価をもって取得原価とする
資本的支出

収益的支出
<資本的支出を収益的支出と処理…当期資産の過少計上&当期費用の過大計上…耐用期間にわたって費用の過少計上…次期以降の利益の過大計上>

有形固定資産に係る支出のうち、当該有形固定資産の取得原価に算入される支出を「資本的支出」といい、支出時の会計期間の費用に算入される支出で当該有形固定資産の取得原価に算入してはならない支出を「収益的支出」という
資本的支出
耐用期間を延長させまたはその他の資産価値を増大させる支出
収益的支出
耐用期間を延長させず、かつその他の資産価値を増大させない支出であって、単に資産を維持・管理するにすぎない支出
リース資産
リース債権
<「長期棚卸資産」の区分で表示されることが多い>
ファイナンス・リース取引の「貸手」は「売手」であるので、「リース債権」が発生する
減価償却
<=固定資産の原価配分手続>
減価償却とは、償却資産の取得原価から「見積残存価額」を控除した額を、その「見積耐用年数」の期間にわたって一定の組織的な方法によって原価配分する方法であるが、有形固定資産は、物理的原因(=使用による減耗・摩耗、時の経過による老朽化など)および機能的原因(=発明・新技術の発見などによる陳腐化、産業構造の変化にともなう経済的不適応化など)によって価値が減少(=減価)しやがて使用できなくなるが、その「減価」を当該資産の使用可能期間( =耐用年数・経済的寿命)にわたって認識せずに、使用できなくなった会計期間に簿価を一括して費用計上すると、適正な期間損益計算が出来なくなるので、当該資産が使用しうる期間にわたりその取得原価を一定方法の手続によって配分(=原価配分)する必要があるためである
減価償却
の目的
費用収益対応の原則および原価配分の原則に基づいて、償却資産から獲得される収益と減価償却費を期間的に対応させて、期間利益を適正に算定することを目的としている
減価償却
の効果
<投下貨幣資本の回収効果>
期間配分された減価償却費自体が現金支出を伴わない費用であるため、当該償却費の計上分だけ償却資産に投下された貨幣資本が企業内に留保され、その結果、
投下貨幣資本が回収される効果をもつ

<取替原価会計…RCA>
バック・ロッグ償却(=キャッチ・アップ償却、日本の過年度償却と似る)においても同様である

<販売・管理用の資産の減価償却費>
営業費および一般管理費…収益から控除…投下貨幣資本の回収

<製造用の資産の減価償却費>
製造原価…売上原価…投下貨幣資本の回収
償却の
要・不要
(広義の)
償却資産
その経済的便益が減少するために、取得原価を費用配分する必要のある資産
(狭義の)
償却資産
償却資産
減価償却
の3要素
取得原価
耐用年数
(経済的寿命)
残存価額
(見積売却価額)
時間を
配分基準
とする方法
定額法
(直線法)

減価償却費

=(取得原価−残存価額)
×1/耐用年数

定率法

減価償却費

=未償却残高×償却率

級数法

減価償却費

=(取得原価−残存価額)
×(N−n+1)/N(N+1)/2

生産高を
配分基準
とする方法
生産高
比例法
減価が主として固定資産の利用に比例して発生し、かつ当該固定資産の総利用可能数量が物理的に確定できる(=物量的に把握できる)ことが条件となる
(連続意見書第三・第一・六・2)

減価償却費

=(取得原価−残存価額)
×(当期の実際利用高)/(総見積利用高)

減耗性資産
(枯渇性資産)
石油・石炭などの埋蔵資源、林業における山林のような「取替」や「再調達」ができない資産
減耗償却
手続的には「生産高比例法」と同じである
(連続意見書第三・第一・六・2)
非償却資産
土地、建設仮勘定などの、その経済的便益が減少しないために、取得原価を費用配分する必要のない資産
総合償却
複数の固定資産を一括してその減価償却費を計算し、記帳する方法
(連続意見書第三・第一・十)
一括的
総合償却
耐用年数を異にする多数の異種資産について、平均耐用年数を用いて一括的に減価償却費を計算し、記帳する方法
グループ別
総合償却
耐用年数の等しい同種資産、または耐用年数は異なるが物質的または用途などにおいて共通性を有する資産を1つのグループとして、各グループに平均耐用年数を用いて一括的に減価償却を計算し、記帳する方法
平均
耐用年数
平均耐用年数

=(総合償却対象資産の要減価償却費総額)
/(個別資産の毎期の減価償却費総額)
総合償却
における
除去
総合償却では個々の固定資産の未償却残高が明らかではないため、残存価額を除いた除去資産原価を減価償却累計額勘定からそのまま控除し、また総合償却の場合、平均耐用年数到来後も資産が残存する限り未償却残高も残存することから、継続してすべての固定資産が除去されるまで減価償却を行う
全体的取替

部分的取替
除 却
(全体的取替)
<除去損益>
有形固定資産が物理的原因または機能的原因を理由として使用不能になり「除却」したときには、当該有形固定資産勘定にその取得原価を貸記するとともに、減価償却累計額勘定にその貸方残高を借記し、当該除去資産の見積売却価額を貯蔵品として借記して、
「未償却残高と見積売却価額との差額」除去損益として計上する
<当期分の減価償却費>
当期央に、取得原価¥900.000、残存価額¥90.000、耐用期間10年の(定額法)、期首における減価償却累計額¥648.000のコンピューター(=備品勘定処理)を、機能的原因から除却した
(見積売却価額¥100.000)

(減価償却累計額)648.000 /(備   品)900.000
(備品減価償却費) 40.500
(貯 蔵 品)    100.000
(備品除去損)   111.500

未償却残高(900.000−648,000−40.500=211.500)から見積売却価額100.000)を控除
取替法
(部分的取替)
<減価償却の代用法>
信号機・送電線など、同種の物品が多数集まって1つの全体を構築し、
老朽品の部分的取替を繰り返すことによって全体が維持されるような固定資産について、部分的取替に要する費用収益的支出として処理する方法
(注解「注20」)
<取得原価はそのまま簿価>
鉄道のレール20本(@¥90.000)が老朽化したので、新しいレール(@¥150.000)と取り替え、小切手を振り出して支払った

(取 替 費)3.000.000 /(当座預金)3.000.000

老朽部分についての取替費用(150.000×20)を収益的支出とする
減 損
<公正価値の評価>
物理的原因、経済的環境の変化などの機能的原因などによって、固定資産取得当時に見込まれた経済的効果の発現が期待できなくなり、当該資産の簿価、つまり当該資産についての
投下貨幣資本を回収できなくなった状態を減損という
減損
の認識
<公正価値の評価>
原則的には、
個別の資産について個々資産の回収可能価額を算定することによって判断するが、多数の資産が一体になって機能しており個々の回収可能価額を算定しても意味のないまたは算定できない資産については、現金生成単位(=他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローからは大部分独立しており、かつ継続的に使用することによって、キャッシュ・インフローを生成する最小単位の認識可能資産グループ)についての回収可能価額を算定して判断する
回収可能
価額
<どちらか大きい方>
独立の第三者間において成立するであろう見積売価から処分費用などのアフターコスト(=×失敗原価)を控除した額である
正味売却価格(=正味実現可能価額)と、当該資産の継続的使用および最終的な処分によって生じるネット・キャッシュ・インフローを適切な割引率で割り引いて求められる額である使用価値のいずれか大きい方を、回収可能価額という
減損による損失
減損が生じている資産について、当該資産の簿価を回収可能価額まで評価減した場合の当該評価減を、損益計算書に計上する
減損の戻入れ
資産の回収可能価額が回復したときは、その回復額を損益計算書に計上する
<簿価の付け替え>

20X1年度期首に、機械装置(耐用期間5年、残存価額ゼロ)を¥1.000千円で取得し、定額法によって処理していたが、20X3年度末にこの機械装置に係る回収可能価額が¥300千円であることが判明した

(減価償却累計額)600/(機械装置)1.000
(減損損失)100
(機械装置)300
売 却
車両運搬具
値引きの処理
更 新
有形固定資産
の更新
除却と取壊し費用
無形
固定資産
<直説法で償却額を処理する…取得原価から当該償却額を直接控除する>
具体的な形態をもたない非貨幣性の固定資産
法律上
の権利
特許権、実用新案権、商標権、意匠権、著作権、借地権、鉱業権、電気・ガス施設利用権、ソフトウェアなどの、法律上の権利を表す資産
生産高
比例法
「鉱業権」について適用され、残存価額をゼロとして計算する
(減耗償却は実体のある減耗性資産(=枯渇性資産)に適用される)
定額法
鉱業権(=消極に生産高比例法を用いる)・借地権(=非償却の無形固定資産)以外の無形固定資産の償却は、残存価額ゼロの定額法を用いる
経済上
の優位性
(営業権)
営業権、つまり経済上の優位性を表す資産であって、有償で譲り受けた場合または合併によって取得した場合にのみ、その資産性が認められる
(注解「注25」、商法第285条ノ7)
合併会計
合併会計
有償取得
有償取得
最低
限度額
の償却
商法に定める最低限度額、すなわち、5年内に毎決算期に均等額以上の償却をしなければならない
(商法第285条ノ7)
その他の
非現金化
資産
関係会社資産、投資資産、特殊金銭債権、経過勘定項目
関係会社
資産
関係会社有価証券(=子会社などが発行する有価証券で親会社株式以外のもの)、関係会社出資金、関係会社長期貸付金など
関係会社
財務諸表提出会社の親会社、子会社および関連会社ならびに財務諸表提出会社が他の会社の関連会社である場合における当該他の会社
親会社
と子会社
親会社とは、他の会社を支配している会社をいい、子会社とは当該他の会社をいう
関連会社
親会社および子会社が出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社以外の他の会社の財務および営業の方針決定に関して重要な影響を与えることができる場合における当該他の会社
投資資産
投資有価証券(=商法上、取引所の相場のある長期保有の目的の有価証券および取引所の相場のない有価証券で関係会社有価証券を除いたものであって、株式・社債、国債・地方債など)、投資不動産
特殊
金銭債権
破産債権、更生債権
長期
貨幣性資産
<一年基準>
決算日の翌日から起算して1年を超えて現金化される預金・金銭債権


償却期間の延長効果
その支出が、償却期間を延長させる効果の有無による、支出効果の違いである
資本的支出
<「生ける原価」・・・現に利益という成果を生み出している最中の価値、または利益を生み出そうとして待機中の将来利益を獲得する潜在的能力>
償却期間を延長させる効果のある支出である
収益的支出
<「死せる原価(=費用)」・・・消費された価値のうち利益獲得に立派に貢献して消滅したもの>
<「損失」・・・消費された価値のうち利益獲得に貢献せずに消滅したもの>
償却期間を延長させる効果の無い支出である




Intend