| 「翻訳」の換算 |
<財務成績・構成比率を維持したまま換算するのが「筋」> 外貨表示財務諸表の換算 |
換算方法 |
外貨換算をするにあたって、換算レート(=為替相場)を選択適用するその方法
(複数レート法…流動・非流動法、貨幣・非貨幣法、テンポラル法 単一レート法…決算日レート法) |
| 流動・非流動法 |
「外貨表示項目」を流動項目と非流動項目に分類し、「流動項目」については「CR」(=決算日の為替相場)で換算し、「非流動項目」については「HR」(=取引発生時の為替相場)によって換算する方法 |
| 問題点 |
趣旨の 不明性 |
「流動・非流動の分類」、つまり「企業の弁済能力・換金能力を判断するための基準」を何故外貨換算に使うのかが不明 |
整合性 の欠如 |
「前払費用と長期前払費用」のように、会計上同一の性格を持っている項目であっても、前者には「CR」後者には「HR」といった、違った換算基準を適用する論理的不合理性 |
換算趣旨 との矛盾 |
「棚卸資産」は、外貨による取得原価によって評価されている項目であるのに、流動資産であるため「CR」で評価されることとなり、「換算の趣旨(=測定属性を変えないこと)」と矛盾することとなる |
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| 貨幣・非貨幣法 |
「外貨表示項目」を貨幣項目と非貨幣項目に分類し、「貨幣項目」については「CR」(=決算日の為替相場)で換算し、「非貨幣項目」については「HR」(=取引発生時の為替相場)によって換算する方法 |
制度会計 との整合性 |
| 決算時において、貨幣性資産・貨幣性負債について「CR」が付されることによって、それぞれ貨幣性資産については「回収可能価額」、貨幣性負債については「弁済額」が表示され、非貨幣性資産について「HR」が付されることにより「取得原価」が表示されることとなり、現行制度会計上の計上基準と原則的に一致する |
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| 問題点 |
低価法 適用時の 棚卸資産 |
この方法によって棚卸資産に対して「低価法」を適用すると、棚卸資産の価額は「外貨による時価」×「HR」となり、棚卸資産の価額とその「評価損」の意義が不明確となる |
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テンポラル法 (属性法) |
「外貨表示項目」を測定属性が現地通貨による「取得原価」である項目と、測定属性が現地通貨による「時価」または「公正価値」である項目に分類し、「測定属性が現地通貨による取得原価である項目」については「HR」(=取引発生時の為替相場)で換算し、「測定属性が現地通貨による時価または公正価値である項目」については「CR」(=決算日の為替相場)によって換算する方法 |
翻訳の趣旨 との適合性 |
| 「平均原価法」で評価されている棚卸資産については「平均為替相場」によって評価し、「先入先出法」で評価されている場合には「CR」で評価するのが、厳密に「テンポラル法」の趣旨を適用した処理である |
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| 決算日レート法 |
「資本関係項目」、つまり在外支店における「本店勘定」、在外子会社における「資本勘定」を除き、すべての財務諸表項目を「CR」によって換算する方法 |
| 問題点 |
外貨測定の 数値属性を 踏襲しない |
簡便であるが、翻訳としての換算の趣旨に反することとなる |
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在外支店の F/S換算 |
<本国主義…外貨基準「二」> 独立採算性を採る「在外支店」であっても、法人格を日本国内の本店と一にするなど事業体としての「独立性」が低いため、原則的に在外支店の行った取引は国内の本店が行ったものとみなして円換算する、つまり「本国主義」によって処理するが、外貨で表示されている在外支店の財務諸表に基づいて、本支店合併財務諸表を作成する場合には、在外財務諸表の換算について特例がある |
本支店 合併時 の原則 |
通貨および 金銭債権債務 |
本店と同じ処理 |
| 有価証券 |
本店と同じ処理 |
| 非貨幣性項目 |
テンポラル法 |
| 収益および費用 |
取引発生時の為替相場(=HR) |
| 換算差額 |
本店と異なる方法によって換算することによって生じた換算差額は、当期の「為替差損益」として処理する |
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本支店 合併時 の特例 |
通貨および 金銭債権債務 |
本店と同じ処理 |
| 有価証券 |
本店と同じ処理 |
| 非貨幣性項目 |
非貨幣性項目に重要性がない場合は、非貨幣性項目を決算時の為替相場(=CR)で換算し、この場合すべての貸借対照表項目、および損益項目について決算時の為替相場(=CR)で換算することができる |
| 収益および費用 |
取引発生時の為替相場(=HR) |
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在外子会社等 のF/S換算 |
<外貨基準「三」> 連結財務諸表の作成、または持分法の適用にあたっては、在外子会社および在外関連会社の外貨建財務諸表項目の換算は、基本的に「決算日レート法」による |
決算日レート法 の採用 |
在外子会社等 の独立事業体化 |
<独立した事業組織の連結> 我が国の産業構造が輸出主導型から現地生産・販売型にシフトしたことによって在外子会社等が自己完結型の独立事業体化し、同時にそのような在外子会社等を親会社の連結財務諸表に含めるために財政状態・経営成績を適正に表示することの重要性が増したが、事業活動の運営は現地通貨によってなされており在外子会社等の経営成績・財政状態を適正に表示しているのは「換算前」の現地通貨によって表示されている財務諸表であって、それをできるだけ現地通貨表示の財務諸表の「項目相互間の関係」を崩さずに、かつできるだけ「実勢為替相場」を反映するように換算するためには、「決算レート法」を採用する必要があること |
修正テンポラル法 の難点 |
換算 パラドックス |
修正テンポラル法によって現地通貨建財務諸表を換算するにあたり、収益項目をCR、費用項目をCR以外の為替相場によって換算することによって、換算後の損益が黒赤逆転する現象、つまり「換算パラドックス」が生じるが、これでは在外子会社等の財政状態及び経営成績を連結財務諸表上に適正に反映することはできない |
実務的 困難性 |
((修正))テンポラル法を適用する場合において、膨大となる棚卸資産と有形固定資産について、時価と取得原価を調べるための資料となる受払記録を整え、これに基づいて換算を行うことは事実上不可能であること |
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在外子会社 合併時の 換算 |
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| 資本 |
| 親会社による株式取得「時」における項目 |
HR(=株式取得時の為替相場) |
| 親会社による株式取得「後」における項目 |
HR |
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| 収益および費用 |
| 親会社との取引によって発生したもの |
親会社と同じ処理 |
| 親会社との取引「以外」によって発生したもの |
ARおよびCR |
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| B/S貸借差額 |
為替換算調整 勘定 (TA) |
在外子会社における資産および負債をCRで換算した結果の「純資産額」と、自己資本つまり外貨建貸借対照表における純資産額をHR換算した額との、差額であるが、「資本の部に計上する方法(=資本説)」と「資産または負債の部に計上する方法(=資産・負債調整項目説)」の2つの処理方法がある |
| 資本説 |
<情報提供機能重視=決算日レート法による当然の帰結> 連結財務諸表について「情報提供(=レポーティング)機能」を重視し、「現地通貨」財務諸表における「財政状態(=資産及び負債の構成比率などの財務成績及び相互関係)」をそのまま「機能通貨」によって換算し連結財務諸表に反映させるには、機能通貨への換算プロセスから生じた「為替換算調整勘定」は「自己資本の独立項目」とすべきである |
資産・負債 調整項目説 |
<利害調整機能重視> 連結財務諸表について「利害調整機能」を重視し、親会社の株主の持分たる「自己資本」を適正に表示させるには、「為替換算調整勘定」は機能通貨への換算プロセスから生じたものであって在外子会社の資本増減を示すものではないから、連結財務諸表の「資本または負債の部」に計上すべきである |
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